2022(令和4)年の法語・法話
表紙 |
念仏は、まことなき人生のまことを見せしむる光 The nenbutsu is the light which shows us the truth of our untrue lives. |
正親含英 |
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1月 |
きょうもまた 光り輝く み仏の お顔おがみて うれしなつかし How happy and heartwarming it is for me to gaze up at Amida’s face again today. |
稲垣瑞劔 |
2月 |
ふみはずしましたが気がつけばここも仏の道でございました I took the wrong path but came to realize that this, too, is Amida’s path. |
榎本栄一 |
3月 |
われ称え われ聞くなれど 南無阿弥陀 つれてゆくぞの 親のよびごえ Although it is me that utters and hears the phrase “Namo Amida Butsu,” actually it is the call of my parent, Amida, promising to guide me to the Pure Land. |
原口針水 |
4月 |
如来の本願は、風のように身に添い、地下水の如くに流れ続ける Amida’s Original Vow always envelops us like air and ceaselessly flows like spring water. |
平野修 |
5月 |
失ったものを数える人あり 与えられたものに感謝する人あり Some people count what they have lost, while others appreciate what they have been given. |
豊島学由 |
6月 |
"あたりまえだ"と言うて、まだ不足を言うて生きている We live taking what we have been given for granted but continue to express dissatisfaction. |
松扉哲雄 |
7月 |
この心も身も全部 如来からのいただきもの The person I am now is thanks to Amida’s working. |
大峯顯 |
8月 |
我が身を深く悲しむ心に仏法のことばが響く The words of the Buddha’s teaching resonate in the mind of those persons who deeply lament over themselves. |
宮城 顗 |
9月 |
手を合わせ 仏さまを 拝むとき わたしのツノを 知らされる I am reminded of my unscrupulousness whenever I worship Amida with my hands together in gasshō. |
波北彰真 |
10月 |
悲しみあるがゆえによろこびあり、煩悩あるがゆえに菩提あり Because we feel sorrow, we can feel delight. Because we have defilements, we can attain the wisdom of the true awakening. |
伊東慧明 |
11月 |
たとえ一人になろうとも 仏はあなたと共にある Even if you find yourself alone in this world, Amida is with you. |
雪山隆弘 |
12月 |
いただきますと合掌するのは感動の表現である Saying “I gratefully receive this meal” with hands together in gasshō is an expression of having been moved by the gift of life. |
米沢英雄 |
2022年の法語について
宗祖親鸞聖人によって顕かにされたお念仏のみ教えは、これまで多くの人々によって、日本だけでなく世界中に伝えられています。そのみ教えを広く伝えているのが、真宗十派といわれる、浄土真宗本願寺派(本山:西本願寺)、真宗大谷派(東本願寺)、真宗高田派(専修寺)、真宗佛光寺派(佛光寺)、真宗興正派(興正寺)、真宗木辺派(錦織寺)、真宗出雲路派(毫攝寺)、真宗誠照寺派(誠照寺)、真宗讃門徒派(専照寺)、真宗山元派(證誠寺)の十派です。
これらの宗派は、1969(昭和44)年、不安と混迷の現代社会にあって、浄土真宗の教えを広くお伝えするために、真宗教団連合を組織しました。以来、協同してさまざまな活動に取り組んでおり、その一つが、1973(昭和48)年から続く、法語カレンダーの発刊です。
2022(令和4)年の法語カレンダーのテーマは、昨年に続き「宗祖親鸞聖人に遇う」です。親鸞聖人の教えにふれた先達のお言葉を通して、あらためて宗祖に出遇っていただきたいと願い、13点の法語を選定いたしました。挿絵には、俳優としても活躍される榎木孝明氏の水彩画を掲載しています。
明年2023(令和5)年には、親鸞聖人のご誕生から850年という記念すべき節目を迎えます。このカレンダーが、多くの人にとって、お念仏申す日々を歩んでいく機縁となりますことを願ってやみません。