2021(令和3)年の法語・法話

表紙

念仏となって 私の口から 現われて下さる み仏のはたらき

The working of the Buddha manifests itself as the Nembutsu whenever I say, "Namo Amida Butsu."

松野尾 潮音
1月

私を生かしておる 力というものに 帰っていく歩み それが仏道

The Buddhist path is the journey that guides me back to the power that enables me to live.

宮城 顗
2月

念仏者の人生は まさに慚愧と歓喜の交錯

The life of a Nembutsu practicer is an interplay of sincere remorse and joy.

梯 實圓
3月

私の上にあるものは 全部賜うたものである

Every thing that I have experienced and received has been bestowed to me.

細川 巌
4月

如来さまより最も遠い身が 実は最も近い身でありました

Although I may be far from the Tathagata,the Buddha is actually very close to me.

和氣 良晴
5月

己れに願いはなくとも 願いをかけられた身だ

Even though I have no aspiration for birth in the Pure Land, I am embraced within the Buddha’s Wish.

藤元 正樹
6月

信心というのは 凡夫が仏さまと同じ命を 共有するという出来事

The entrusting heart is the occurrence of the sharing of the same life between ordinary beings and the Buddha.

大峰 顯
7月

人間は我を知らず 我ほど知り難いものはないのである

Human beings are unaware of their own self, and there is nothing more difficult to know than one’s own self.

髙光 大船
8月

まあ、どこにおっても お慈悲の中だからのう

Ahh.., no matter where I am, it is because I am always embraced in Amida’s compassion.

山本 仏骨
9月

如来の願心が 我一人に成就したのが 信心である

The entrusting heart is the realization of the Tathagata’s Wish and aspiration within me.

安田 理深
10月

老いが、病いが、死が 私の生を問いかけている

Old age, illness, and death all pose questions to me about my life.

二階堂行邦
11月

人間そのものの目ざめを呼びかけるものが 如来の本願である

What calls to us human beings to awaken to our true self is the Tathagata’s Primal Vow.

中西 智海
12月

今日である あること難き 今日である

This day, the opportunity of which is indeed difficult to have, is today.

藤代 聡麿

2021年の法語について

親鸞聖人によって顕かにされたお念仏のみ教えは、これまで多くの人々によって、日本だけでなく世界中に伝えられています。そのみ教えを広く伝えているのが、真宗十派といわれる、浄土真宗本願寺派(本山:西本願寺)、真宗大谷派(東本願寺)、真宗高田派(専修寺)、真宗佛光寺派(佛光寺)、真宗興正派(興正寺)、真宗木辺派(錦織寺)、真宗出雲路派(毫攝寺)、真宗誠照寺派(誠照寺)、真宗讃門徒派(専照寺)、真宗山元派(證誠寺)の十派です。

 これらの宗派は、1969(昭和44)年、不安と混迷の現代社会にあって、浄土真宗の教えを広くお伝えするために、真宗教団連合を組織しました。以来、協同してさまざまな活動に取り組んでおり、その一つが、1973(昭和48)年から続く、法語カレンダーの発刊です。

2021(令和3)年の法語カレンダーのテーマは、「宗祖親鸞聖人に遇う」です。

 2023(令和5)年には、宗祖親鸞聖人が誕生して850年を迎えることから、あらためて親鸞聖人に遇う機縁になることを願い、親鸞聖人の教えにふれた先達の方々のお言葉の中から選定し、掲載いたしました。また、本年は挿絵に、タレントとしても著名な片岡鶴太郎氏の絵画を掲載しています。日々の生活の中で味わいながら、共々にお念仏を申し歩んでいく機縁となることを願っています。