2009（平成21）年の法語

如来大悲（にょらいだいひ）の恩徳(おんどく)は
身(み)を粉(こ)にしても報（ほう）ずべし

光明（こうみょう）てらしてほがらかに
いたらぬところはさらになし

信心（しんじん）すでにえんひとは
つねに 仏恩（ぶっとん）報（ほう）ずべし

念仏成仏（ねんぶつじょうぶつ） これ真宗（しんしゅう）
万行諸善（まんぎょうしょぜん） これ仮門（けもん）

南無阿弥陀仏をとなうれば
この世（よ）の利益（りやく）きわもなし

仏法不思議（ぶっぽうふしぎ）ということは
弥陀（みだ）の弘誓（ぐぜい）になづけたり

ながく生死（しょうじ）をすてはてて
自然（じねん）の浄土（じょうど）にいたるなれ

信（しん）は願（がん）より生（しょう）ずれば
念仏成仏（ねんぶつじょうぶつ）自然（じねん）なり

大悲（だいひ）ものうきことなくて
つねにわが身（み）をてらすなり

摂取不捨（せっしゅふしゃ）の利益（りやく）にて
無上覚（むじょうかく）をばさとるなり

智慧（ちえ）の念仏（ねんぶつ）うることは
法蔵願力（ほうぞうがんりき）のなせるなり

無明長夜（むみょうじょうや）の灯炬（とうこ）なり
智眼（ちげん）くらしとかなしむな

如来二種（にょらいにしゅ）の回向（えこう）の
恩徳（おんどく）まことに謝（しゃ）しがたし