首相・閣僚による靖国神社公式参拝に関する要請のこと

真宗教団連合は、昭和44年(1969)年の結成より一貫して首相及び閣僚が靖国神社を訪れ、参拝されることに対して抗議や中止の要請を行ってまいりました。特に昨年12月26日に貴職が靖国神社に参拝されたことについても、抗議を行いました。

申すまでもなく靖国神社は、国難に殉じた戦没者を英霊として祀る神社として創設され、先の大戦まで戦争遂行の精神的支柱として国家神道体制の中心的な役割を担ってきました。同時に戦争で亡くなった方を特定の基準で強制的に合祀しています。

現憲法では政教分離の原則を明確に打ち立て、国家に対し宗教的中立性を要求し、特定の宗教と国家とが直接結びつくことを禁止しております。さらに、個人の信教の自由も保障しており、その趣旨に照らしてもご遺族が信仰する宗教により追悼がなされるべきであります。私たちは、首相・閣僚が憲法の精神に反して公式参拝することに強い危惧の念を有しており、大きな悲しみと憤りを禁じえません。

釈尊は「国豊民安 兵戈無用」(兵隊や武器で人びとの心を安んじさせることはできない)と説かれ、浄土真宗の宗祖親鸞聖人は「世のなか安穏なれ 仏法ひろまれ」と願われました。

私たちは、計り知れない惨禍を与えた戦争に加担したことを真摯に受け止め、敵味方の区別なく、すべての戦争犠牲者の声を仏の願いとして聞き、それに報いるために有縁の方々とともに追悼法要などを通して、非戦平和に向けた取り組みを進めております。

戦後69年間、日本では戦争の悲惨な歴史を振り返り、恒久的な平和の実現が求められてきました。貴職並びに閣僚におかれましては、あらためて靖国神社公式参拝のもつ問題性を十分に認識され、公式参拝を行わないよう要請いたしますとともに、今後とも世界平和に向けた取り組みを進められますよう要望いたします。

平成26(2014)年7月31日

真宗教団連合    
浄土真宗本願寺派 総長 園城 義孝
真宗大谷派 宗務総長 里雄 康意
真宗高田派 宗務総長 安藤 光淵
真宗佛光寺派 宗務総長 佐々木亮一
真宗興正派 宗務総長 龍村 豐雄
真宗木辺派 宗務長 藤本 秀曉
真宗出雲路派 宗務長 泰圓澄法嗣
真宗誠照寺派 宗務長 茨田 隆信
真宗三門徒派 宗務長 黒田 昌英
真宗山元派 宗務長 佛木 道宗

内閣総理大臣
安倍 晋三 殿

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